ペラグラは18世紀から19世紀にかけてのヨーロッパで、20世紀初頭のアメリカ南部においてパンデミックなみの猛威を振るった病です。一方、昔の日本人には見られない病でした。
ペラグラの症状としては、最初は日光の当たりやすい手足や顔、首といった皮膚に赤い湿疹が出てきます。やがて口内炎・下痢といった症状が現れ、さらに頭痛・めまいといった神経障害がみられるようになります。その神経障害はやがて脳に達し、最終的にノイローゼや精神疾患の症状を引き起こします。ペラグラは原因が解明されていなかった時代には精神分裂症と診断され、多くのペラグラ患者が精神病棟へ入院させられるようなことが起きていました。ペラグラとは荒れた肌という意味。肌荒れ一つから精神病に発達することもあるということです。
ペラグラは、元々日本人には見られない病でしたが、現代では胃や腸を切除した人、アルコールの摂取が過剰な人にペラグラが見られることがあります。ペラグラの原因はB2やB6といったビタミンB群、中でもナイアシンの欠乏症です。ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれるビタミンB群の一種です。炭水化物、たんぱく質、脂質の三大栄養素の代謝に関わり、さらにアルコール代謝を促進するビタミンです。
そのためアルコール摂取の多い方はその分だけナイアシンの必要量も増えます。ナイアシンの欠乏症は4D(下痢Diarrhea・皮膚炎Dermatitis・痴呆Dementia・死亡Death)とも呼ばれます。ちなみにペットにもナイアシン欠乏症はあります。